前立腺肥大症とは?
前立腺肥大症は、加齢によって多くの中高年男性に見られる病態です。前立腺は、男性の生殖器の一部で、尿道を取り囲むように存在し、精液の一部分である前立腺液を生成する役割を持ちます。年齢とともに前立腺が肥大し、尿道が圧迫されることで、尿が出にくくなったり、尿の回数が増えたりすることがあります。このような症状は、日常生活におけるさまざまな不便や不快感を引き起こし、質の高い生活を送る上での障害となります。
症状について
尿の勢いが弱い
前立腺が肥大すると、尿道を圧迫し、尿の流れが阻害されます。その結果、尿の勢いが弱まり、排尿に時間がかかるようになります。この症状は前立腺肥大症の典型的な初期症状の一つです。
頻尿
膀胱は、細くなった尿道を通じて尿を排出しようと努力しますが、その過程で膀胱の筋肉が厚くなり、神経が過敏になることがあります。これにより、少量の尿であっても尿意を強く感じるようになります。また、前立腺肥大による物理的な圧迫も頻尿の一因です。
尿閉
前立腺肥大が進行し、尿道が完全に閉塞すると、尿閉という状態に至ります。尿閉は、尿がまったく排出できなくなる重度の症状で、緊急の治療が必要となります。当院では尿道バルーン留置が可能です。
検査と診断
尿検査
尿中の細菌や白血球、赤血球の有無を調べ、尿路感染症や膀胱炎などの他の病気を除外します。
超音波検査
前立腺の大きさを測定し、癌の有無も確認できます。痛みがなく、放射線被曝もないため、患者様にとって負担が少ない検査方法です。
血液検査
PSA検査を通じて前立腺癌の有無を調べます。また、腎機能の評価も行います。
尿流量測定検査
尿の流れの強さを測定し、前立腺肥大症の診断に役立てます。
当院では通常のトイレをしたまま尿流量測定が可能です。
治療法
内服治療
α1ブロッカーやPDE5阻害剤などの薬を用い、前立腺の症状を緩和します。薬物療法は、多くの場合、最初の治療選択肢とされます。
手術療法
内服治療で十分な効果が得られない場合には、手術療法が検討されます。内視鏡手術は最も一般的な方法で、尿道から前立腺を切除するか、レーザーで蒸発させます。開腹手術は、前立腺が特に大きい場合に適していますが、最近ではあまり行われていません。当院では手術はできませんので手術の方は連携病院に紹介させていただきます。
まとめ
前立腺肥大症は、中高年男性に多い病態であり、定期的な検査により早期発見や治療が可能です。当クリニックでは、患者様のプライバシーと感染予防を最優先に考慮し、最新の治療法を提供しています。前立腺肥大症に関するご相談や検査をお考えの方は、鎌ヶ谷市唯一の泌尿器科専門医のクリニックである新鎌ヶ谷くぼた皮膚科泌尿器科までお気軽にご連絡ください。